(レビュー)ポケットモンスターオメガルビー・アルファサファイア 感想

ポケットモンスターオメガルビー・アルファサファイアは2014年発売。
3DSで発売されたルビー・サファイアのリメイクでシナリオ面で炎上した作品。

評価…B(佳作)

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評価点

育成が非常に容易

お目当てのポケモンを下画面からサーチすることができる。もちろん外れることもあるが特別な技を持っている場合もあるので便利。何度も何度も草むらに入り、お目当てが来るまで逃げ続けるよりは建設的である。

原作にもあった秘密基地の機能で経験値稼ぎが可能。ネットで検索すれば攻撃技のないハピナスばかりの秘密基地が見つかるのでそれを使えば楽に経験値稼ぎができる。スパトレも続投しているので細かい部分の育成も簡単。

便利な仕様変更

パソコンの選択肢の一番上をボックス整理にできる。小さな改善点だがパソコンは何回も操作するのでありがたい。

そらをとぶで町以外にも飛んで行けるようになった。無駄なエンカウントやいわくだき等の秘伝技の回避にもなっていて過去作に比べるとめちゃくちゃ便利になっている。

一部一般トレーナーとの再戦が可能になった。進行具合によってレベルや賞金も上がるので稼ぎに使える。原作よりも再戦にかかる時間も短い。しかしジムリーダーと再戦できないのは残念。エメラルドでできただけに再戦可能にしてほしかったところ。

全体的にルビー・サファイアとは異なりグラフィックが3Dになっているが違和感はない。よく再現できている。

過去作の伝説ポケモンを捕獲可能

マイナーチェンジやリメイクの恒例になりつつあるが本作でも禁止級含め多くの過去作伝説ポケモンを捕獲可能。特定の条件を満たさねばならないが、ポケモンによっては殿堂入り前に捕まえることも可能。またデオキシスも捕獲可能になった。それに伴いデオキシスは図鑑完成に要らない幻クラスから図鑑完成に必須の伝説クラスへ降格?した。

X・Yの伝説ポケモンは登場しない。流石に出ちゃうとXYの価値がなくなっちゃうからか。

BGM

原作のBGMの特徴を損ねないようにうまくアレンジされている。アクア団・マグマ団戦が個人的に好き。過去作伝説ポケモン戦では当時のBGMが戦闘曲で流れるので懐かしく、懐古ユーザーのツボをついてくる。

質でも良でも高品質である。

問題点

シナリオがクソ(4年ぶり2度目)

クリアまでは原作と比べライバルとの絡みがふえている等むしろ好評だがクリア後の追加分が救いようのないクソである。本作で追加されたヒガナというキャラが身勝手極まりなく不快でNを髣髴とさせるレベル。

主人公サイドの人間を煽るのは朝飯前、挙句の果てには地球滅亡の危機に立たされても存在するかもわからない異世界のために主人公の邪魔をする始末。そのうえヒガナの計画も敵対していたはずの主人公がいなかったら完全に破たんしていたためガチの戦犯である。有名なセリフだが「想像力が足りないよ」はポケモン界屈指の迷言であろう。言動や設定も電波だったり唐突だったりと感情移入の余地も極めて低い。例によって罪には問われず逃亡するのもマイナス。あえて擁護するなら、出番はほぼクリア後シナリオに限られるのでヒガナを見なければならない時間はそれほど長くないことである。

異世界はおそらくメガシンカのないRSの世界だと思われるが作中で存在が明言されたわけでもない。そもそもメガシンカはカロス特有という設定が破たんしているがそれはもはや些細な問題であろう。個人的には後で扱いに困るくらいなら作品限定にするかそもそも導入しなければよいと思うが。

難易度があまりにも低い

ポケモンシリーズ自体難しいゲームではないが本作はゲームとして歯ごたえが感じられないレベルで、ある意味ゲームバランスが崩壊していると言ってもいい。おそらく本編の中では最も簡単だと思う。

X・Y同様一般トレーナーはメガシンカが使えない一方でこちらは中盤以降メガシンカが使えるようになる。さらにラティオスもしくはラティアスが仲間になり、終盤になればグラードン、カイオーガも捕獲できる。グラードン、カイオーガのゲンシカイキは能力値が異常に高いうえに特性もぶっ壊れでありさらにはメガシンカ枠を使用しないというインチキ性能。レベル差がなければ一般のポケモンではほぼ突破されないためボタンを連打するただの消化試合である。学習装置により手持ちポケモンすべてに経験値が入ることもヌルゲーに拍車をかけている。

一応クリア後には四天王が強化されメガシンカも使うようになるがホウエン伝説のこわれ性能にはなすすべなし。意識的に縛りをもうけないと異常なほどに簡単になってしまう。

まとめ

クリア後シナリオがクソ。これに尽きる。とはいえクリア後シナリオ以外のシナリオは悪くないし、プレイ環境は非常に快適で初心者にも勧められるような作りになっていただけに非常に惜しい作品だと言える。

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