9月14日のニンテンドーダイレクトの後、配信されたドラゴンクエストモンスターズ3(DQM3)の体験版。12月1日発売だが、最近はこれといった情報も出ていなかったので突然の配信には驚いた、しかしシリーズのファンとしてはプレイしないという選択肢はない。ということで普段はあまりアップしないが体験版の感想を書いていく。
配合やスカウトといった基本的なシステムの続投
JOKERシリーズが終わり完全な新作ということもあって変に冒険する可能性もあった本作だが、これらのシステムは続投している。ある程度ゲームを進めなければいけないので体験版で使用可能になるためには2~3時間程度かかると思われる。基本的に攻撃力が高いほどスカウトしやすく(肉でスカウト率を上げることもできる)、配合でスキルや能力を受け継ぎ新たな種類のモンスターを生み出すという仕様に変更はなさそうだ。
また、モンスターのランクが過去作では最低ランクがFであったが本作ではさらに下のGランクが登場した。ただ、体験版ではFランクのモンスターまでしか使えないのは残念。下級モンスターやそこから派生する色違いモンスターはかなりの総数になりそうだが、Sランク以上のモンスターが減らないのかは不安だ。ピサロ主人公でデスピサロやマスタードラゴンが使えるのも変だし、JOKERシリーズは一応終了という体裁なので神獣系列のモンスターも(個人的には出てほしいが)使えるかどうかは怪しそうな雰囲気ではある。
主人公ピサロが魔族の王になるためにモンスターマスターとして経験を積むというのがストーリーなのでJOKER２以降の特殊配合で下級モンスターだろうが魔王だろうがステータスはほぼ同じというようなシステムよりはランクが高く強いモンスターを生み出すことが目的になるのだろうか。
BGMはDQ4が中心か
雑魚との戦闘BGMがドラクエ4の戦闘BGMに変更になった。今までモンスターシリーズで使用されてきたBGMは闘技場など一部での使用に留まっている。おなじみのBGMだと思っていたのでこれは驚いた。ただこのシリーズはいかんせんBGMの流用が多すぎるということが一部で批判されていたはずである。モンスターズからではなくDQ本編から流用というのは。この批判に対し斜め上の回答であろう。
なお、それ以外のフィールドBGMはモンスターズシリーズの物も結構使われているようだ。私自身は流用すること自体はそれほど悪いこととは思わないが、毎回毎回ほぼ同じBGMしか聞いていないような…。すぎやまこういち氏が亡くなり、シリーズのBGMを作るのが難しいという事情はあるのかもしれないが、完全新規のBGMも多少はほしい。
グラフィックが全体的にしょっぱい
モンスターの攻撃モーションなどがちょっとこじんまりしている。JOKER3はライドの関係でやむを得ない部分はあったかもしれないが今作は今のところモンスターライドのシステムはないはずであり、もうちょっと作りこんでもよいのではないか。ただし、体験版は前述のようにFランクのモンスターまでなので高ランクのモンスターは派手なモーションがあるかもしれない。
褒めるべき点としてはモンスターが眠り状態になった時の専用モーションがあること。低ランクのモンスターが体験版では中心なのでかわいらしい姿を拝むことができる。
ただグラフィック自体はお世辞にも良いとは言えないだろう。３DS時代よりは進歩しているものの本家ドラクエシリーズやポケモン等そのほかの育成RPGシリーズと比較しても平均以下と言わざるを得ない。グラフィックが売りの一つであるFFシリーズと同等の物を求めることはもちろんしないが、さすがにもうちょっと頑張ってほしい。特に今作は海外への配慮かピサロの恋人ポジションのロザリーはじめ女性キャラクターのデザインが意図的に可愛くなくなっているのでなおさらである。せめてモンスターくらいは良いグラを見たい。
ボイスは評価できる。ただそれ以外の演出は…
さすがにフルボイスではないが、重要なシーンではキャラクターにボイスが付くようになった。モンスターズシリーズでは初と思われる。
ただ声がついてしまったがゆえにそれ以外の部分がぎこちなく感じてしまう。ボイスでは流ちょうでもキャラクターの動きや表情がそれに見合っていない。表情はそれほど変化がないし、物の受け渡しの動きなどもとりあえず相手の方向いて手を出すだけで距離感とかがあまりあっていない。
というかそもそもの問題として戦闘終了後のリザルト画面などもよく言えばシンプルだが悪く言えばかなり味気ない。一つのシーンのみが雑でも全体がよければ多少は許されるが塵も積もれば山となるのでどうも気になってしまう。
まとめ
３DS時代からの進歩が小さくSwitch発売としてみるともったいなく感じてしまう。また、体験版とは直接関係ないが今作の有料DLCは過去作では無料でできて当たり前だった要素が割り当てられている。
以上からクオリティに関しては不安な部分が多いが、配合システムなど根幹部分はそのままでシリーズの楽しみそのものが失われたわけではない。ファンなら購入してみてもよいかなという感じである。
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