(レビュー)サルゲッチュ ミリオンモンキーズ感想 サルバト~レの続編

サルゲッチュ ミリオンモンキーズは「サルつえー」のCMが印象に残っている人も多いと思いんじゃないだろうか。2006年PS2で発売された作品でサルバト~レの続編。

評価はC(凡作)

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評価点

前作以上にシリアスな世界観

なんと武装したピポサルと全世界が戦争中という設定。今までのどの作品と比べてもシリアスである。登場する街並みも新宿や秋葉原など現実のものであり、当時の風景を可能な限り再現しており、そんな場所がサルたちに制圧されているという状況である。サルもメカボー等による武装だけでなくタンクなどの乗り物を使用し、拠点が空中戦艦というのも燃える設定である。

緊迫した状況が続くが時折はさまれるムービーがいい感じに清涼剤になっている。本物の自衛隊の人の協力を得てとったらしいムービーなのにサルの攻撃でバナナまみれになるというアホなオチは2以降のコミカル路線になじんだ人でも受け入れられると思う。

カスタマイズ性が向上

前作はファンからの贈り物であったが本作はステージクリア報酬でもらえるチップでガチャメカを強化していくシステムである。成績によってもらえるチップも変化するので、ステージをやりこむモチベーションアップにもつながってる。

前作よりも攻撃系のガチャメカのカスタマイズははるかに向上している。メカボーよりも大きなデカボーなど様々なガチャメカを駆使して戦うのは本編以上に質の高い戦闘システムになっている。

やりごたえのある難易度

サルゲッチュシリーズの中では屈指の難易度。サルゲッチュ2,3と同じ気分でいるとゲームオーバー不可避。とはいえノーマルモードだと「サルつえー」とまではいかない難易度で努力すればクリアできるレベル。プレイする年齢層を考えたら妥当な判断だと思う。

しかしハードモードはかなり難しい。新宿の雑兵サルすらハチャメチャな強さになり文字通り「サルつえー」を楽しむことができる。私はハードモードでサルにタコ殴りにされて全ステージクリアできなかったけどね。まあ若いころだから今やればクリアできそうだけど。

スペクターを操作可能

前作では使えなかったスペクターを操作可能!本編ではラスボスとして君臨し続けてきたキャラを操作できるーこれはシリーズファンにはたまらない点である。もちろんキャラクターの改変等もなくスペクター自身も憎めない悪役といったキャラクターは変わらずなので無理なくシナリオを進められるだろう。

まあスペクター編でプレイしても相方のピポサルの方が強いんだけどねwww

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問題点

ゲームの舞台が東京と横浜しかない!

全世界がサルと戦っているという設定なのにプレイヤーは東京と横浜しか行けない。しかも東京と言っても新宿は出るが池袋や渋谷、品川はでない。もちろん23区以外は言うに及ばず。中盤からは敵の拠点に乗り込むためステージ数が極端に少ないわけではないが全世界のステージを用意するのは難しかったにせよ、せめて東京の他地域や大阪、名古屋は用意してよかったんじゃないかなぁと思う。

ただ世界の様子についてはステージ間に挟まるムービーで確認できるため人類VSサルの設定が死に設定化しているわけではない。

終盤の展開が謎

中盤のボス戦が終わった後の展開が理解に苦しむ。なぜか頭を使うようなパズルのステージが登場するのは朝飯前でその後も戦いの相手がブロブという謎の生命体にかわるという超展開。サル軍残党との戦闘もあるがたったの2ステージだけである。

サルとの戦いを宣伝し、終盤の超展開を際立たせるのを狙ったのかもしれないがプレイヤーは人類VSサルをやりたかったのであってよくわからん生命体と戦うゲームを求めていないと思う。そもそも生命体自体シリーズから浮いており、作品内でも登場が唐突という印象を受ける。この展開よりも戦わなかったピポトロンに焦点を当てる等いくらでも方法はあったはずである。

サル図鑑がない…というよりゲッチュの必要性がない

本作のサルは過去作と違って名前や特徴等が全く設定されておらずサル図鑑もない。というよりもシナリオ上1匹もゲッチュしなくてもクリアができてしまう(評価は下がるのでいいチップをもらいたいならゲッチュしなければならない)。ターゲットの強化アーマー兵すら装甲をはがすだけでゲッチュしなくてもよい。外伝とはいえサルを倒してゲッチュしようといった具合のゲームだと思っていたのでこの仕様には少々肩透かしを食らった。

まとめ

スペクターを使えるようになったのは大きな評価点。しかし終盤の超展開やゲッチュの無意味さからどうも「サルゲッチュでやらなくてよくね?」といっ気分になってしまう。ゲームの出来自体は悪くないのだが、舞台も東京・横浜のみという点からも全体的に中途半端な感じを否定できなくなってしまっている。

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