(レビュー)ファイナルファンタジーVII 感想

SONY据え置き

世間はFF7リメイク版で盛り上がっている。しかし、ここであえて1997年に発売したFF7のPS版のレビューを投下していくスタイル。プレイしたのは追加要素のあるインターナショナル版ではないことをあらかじめ記述しておく。

評価はS(神)

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評価点

シナリオ

素晴らしいの一言。「悪そうな奴を倒しとく」といった勧善懲悪ものとは異なり、主人公一向に対しても過去のテロ行為が非難され正義とはなんなのかという疑問にぶち当たる、魔晄(星の命のこと。役割的には現実の化石エネルギーに近い?)の吸いすぎで惑星が滅びそうという設定はテロやら環境問題やらで混迷する現代社会と比較しても色あせることはなく、考えさせられる展開だ。

キャラクターの設定・描写も秀逸で主人公のクラウドはじめ登場人物はかなり深く掘り下げられている。当初はクラウドとゆかいな仲間たちVS神羅カンパニーといった構図もスケールを大きくしていきながらしっかり完結させられるのは現代のゲームも見習うべきところだと思う。中盤で某キャラクター(有名すぎるので隠す必要を感じられない…)が死亡するシーンやクラウド復帰のシーンでは物語の重要な局面で引き込まれる。ヒロイン論争が起こるのも納得…私はティファ派、異論は認める。

とはいえ終始暗いシナリオかと言えばまったくそんなことはなく、ドンコルネオのようなネタキャラもいるし、コメディー要素も十分。

グラフィック

さすがに今から見るとグラフィックはジャギジャギして見えるが1997年ということを考えれば素晴らしい方なんじゃないかと思う。

特筆すべきはフィールドとムービー。前者はミッドガル脱出時には「えっ、まだこんなに行けるところあるの?」と素直に驚いた。後者に関しては20世紀の作品ながら今見てもぎりぎり見られるレベルできれいである。

召喚の派手な演出も必見だが、長いので何回も見てると飛ばしたくなる。まぁ飛ばせないんだけどね。

BGM

通常ボス戦曲の「更に闘う者たち」は私がプレイしたゲームのBGMでもトップクラスの出来。いやプレイしたことないゲームも含めゲーム史上屈指と言ってもあまり批判はされないのではなかろうか。

ラスボス戦の「片翼の天使」も間違いなく名曲…なんだがあまりに有名かつこの曲のコーラス部分の空耳があまりにも滑稽なのでネタ曲と錯覚してしまうw

その他のBGMも全体的に好評化で文句のつけようがない。

マテリアシステム

マテリアという装飾品を装備品につけることで魔法や召喚等を利用するシステム。

マテリアの組み合わせ次第で様々な行動をとることができ、非常に戦略の幅が広い。魔法から肉弾戦まで万能なキャラでパーティーを組んでもいいし、それぞれに特化したものでもよい。理不尽な攻撃をしてくるボスもいるが、よほどのことがない限り詰むことはないとは思うので割と自分好みに戦っていてもクリアは可能かと。

入手や技の習得が極めて面倒なマテリアもあり、やりこみ要素の一種にもなっているが…。

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不満点

取り返しがつかない要素が多い

入手期間が限定のアイテムや失敗すると2度と手に入らなくなるといったアイテムが多い。やりこみ要素の類である者が多く、ぶっちゃけなくてもクリア可能だし1週目で気が付く方がおかしいというものばかり。とはいえ期間限定にされるとなんかさびしく感じる。

ストーリー中のミニゲーム

シナリオ進行上、避けては通れないミニゲームがあるがかなり面倒なものが多い。わざわざミニゲームにしなくても…といった状況も多い。とくに序盤の人工呼吸イベントの際のミニゲームはタイミングがシビアで若干いらいらした。しかも相手も主要キャラじゃないしなぁ。

また、ミニゲームが前述の取り返しがつかない要素と組み合わさっている場合もあり、ミニゲームの結果次第で入手が不可能になるアイテムもある。

ただし、やりこみ要素の一角で、ミニゲームを自由にプレイできるゴールドソーサーは面白い。やはりミニゲームの質云々もそうだが強制的にやらねばならぬところが問題だと思う。

エンカウント率が高い

エンカ率はちょっと高い気が。くわえてマップの接続が分かりにくいところがあり、道に迷ってうろうろしているとエンカウント地獄で途方に暮れることになる。とはいえマップも見づらさは3Dゲーム初期ということを考えるとあまり責めるのも酷な気はする。

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まとめ

細かい不満点はないわけではないが作品の出来は非常に高い。

ただこのゲームの存在はゲームにおけるグラフィック至上主義を拡大させたという点もないわけではないと思われ、いい意味でも悪い意味でも影響力があったといえる。

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