(レビュー)リトルバスターズ! エクスタシー  感想

リトルバスターズ! エクスタシー は2010年にPSP版が発売されたゲーム。大本はPCで2007年に発売されたリトルバスターズ! で攻略可能ヒロインが増えているパワーアップ版である。2012年にはアニメ化もされた。

評価はS(神)

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評価点

作りこまれたミニゲーム

本作の最大の特徴と言ってもよい。一般的なギャルゲーは選択肢を選ぶだけで「紙芝居」と揶揄されることもある。しかし本作は随所にミニゲームをちりばめることで単純な「紙芝居」にとどまらない面白さがある。

特筆すべきは野球とバトルランキング。野球は基本的にノックのみで守備は自動であるが、うまく猫にぶつけると魔球を覚えたり、守備機会の多いヒロインが成長したりと作りこまれている。最終試合は残念ながらオートで進んでしまうが周回プレイ次第では相手チームに勝つことも可能。バトルランキングも戦闘で使えるアイテムがランダムで運ゲーに近いが、あほみたいなアイテムが選択されることも多く、勝者は敗者に屈辱的な称号を与えられるので爆笑必死。

特徴的過ぎるキャラクター

立ち絵ありのキャラクターはどれも特徴的でインパクトあり。基本的に立ち位置は決まっているが突っ込みキャラが突然ボケることもあるのでギャグ面でも優秀。

また、ギャルゲーなのに男性キャラも非常に魅力的なのも本作の評価点。この手のゲームの主人公以外の男性は刺身のタンポポ以下の量産型キャラも少なくないが、本作に登場するキャラクターはシナリオ上でも一定の役割を持っており、決して無駄なキャラにはなっていない。

シナリオ

キャラが魅力的なことも相まってシナリオの出来も秀逸。基本的に各ヒロイン2つ以上用意されており、BAD、HAPPY双方のエンディングが用意されている。BADはきつい展開もなくはない(グロくはない。PSP版のCEROはB)ため嫌いな人は注意がいるかもしれないが、それ見た後でTRUEエンドを見ると救われた気分になる。

シナリオの最大の見せ場であるリフレインルートは涙なしにはいられない出来。ネタバレはしたくないので未プレイの人はぜひプレイして味わってほしい。

なおごく一部のルートでありえないような選択肢を選ぶとみることができるネタルートもいくつか存在する。攻略サイトを見ないとたどり着くのは困難だがこちらも見る価値はある。

演出も凝っているため10年以上前のゲームではあるが、下手な最近のADVゲーよりよっぽどいい。

BGM

主題歌およびBGMの出来は一級品。シナリオの展開にもよくマッチしている。

ごく一部で物議をかもした?某BGMも個人的には好き。

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問題点

難易度が高い

ただのADVとは違うというのは悪い点でも同様。通常のギャルゲーとは異なり選択肢がかなり多めだが、それゆえに難易度が上がっている。選んでみるまで誰の好感度が上がるかよくわからない選択肢も目立つ。ヒロインのルートに入るだけなら何とかなるレベルだが、効率良く攻略したり、隠しエンド含めすべてのエンディングを見たりするのは非常に厳しい。攻略サイトを見るのが無難。

ただ選択肢次第で直後の会話が変わりギャグ的な意味で面白くなることもあるにはあるため選択肢の多さ自体を一概に否定すべきではない可能性もある。

クセが強いキャラとシナリオ

キャラは立っているもののクセが強いとも取れるので一人も気に入るキャラがいないことも少ないだろうが逆にすべてのヒロインに好印象のまま終わる可能性も低いかもしれない。

また、シナリオも冷静に考えれば超展開とも取れる部分もあるため人を選ぶ要素はある。

バックログがない

管理人がプレイしたPSP版はバックログの機能がない。一つずつ前のメッセージに戻る機能しかないためやや不便。

そのほかの機能は問題がないため残念。

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まとめ

異常に気合の入ったミニゲーム始めとにかく作りこまれている作品という印象を受ける。シナリオ重視のゲームなのでうまくはまれば熱中できるはずである。幸いにも移植が多いため入手のハードルは極めて低く、手に取る価値のある作品。

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