(レビュー)ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3  感想

ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3 は2016年発売のジョーカーシリーズ第三作。結構期待していた作品だったが…。

ジャンルはRPG
評価D(駄作)

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評価点

モンスターのライド

モンスターに乗って移動することができる。これまでは画面上に自分モンスターが表示されてこなかったためモンスターを連れている感が薄かったがライドによりこれが解消された。

移動速度も向上していて至れり尽くせりかと思いきや問題点もある(後述)。

育成面の改善

超生配合によりサイズの拡大だけでなくサイズの縮小もできるようになった。スライムを4枠にしたりラスボスを一枠にしたりすることも可能で自由度は高い。

ディスクシステム

イルルカのカギシステムの改良版。ゲーム中で得られた称号をもとにディスクを作成し、金、モンスター、アイテム等を報酬で受け取ることができる。
一度使うと待つか金を払わねばならないが一日フリーパスを使えば何回もディスクを使用可能。資金稼ぎはディスクを使えば楽にできるので待ち時間は少ない。

クリアせずとも報酬を確認可能なのもプラスである。またレベルもこちらから指定することが可能。そのためディスクを作っては捨てることでディスクのリセマラができる。

ただし一度使った称号はディスクを破棄するまで使えない。

オート戦闘

なんと戦闘そのものをカットする恐るべき機能。HP・MPは減るので油断はできないが、稼ぎは楽になっている。「それでいいのか」という気がしないわけでもないが、うまく利用すれば便利な機能ではある。

問題点

ゲームバランスが悪い

モンスターズシリーズ鉄板の身代わりメタル(メタル系モンスターに身代わりさせてダメージを軽減し切り抜けようという作戦)が過剰なまでに対策されている。身代わりを使うと即座にいてつくはどうで身代わり状態を解除する、おたけびでメタルの動きを封じる等。そのため身代わりが失敗しないように祈るか、身代わり以外の戦法で戦わねばならないが、相手の巨大モンスターは一ターンに3~4回行動し最上級の特技を連発してくるためこちらは1ターンで壊滅的な打撃を受けてしまう。回復を使用にもHP全回復のベホマ、ベホマズンは本作では使えないので回復量が追い付かず、そもそも回復魔法のMP消費が相変わらず高く燃費が悪い。RPGにありがちな回復しながら長期戦という作戦はほぼ無理である。

ボスの特技に耐性のあるモンスターが必須だがパッと見では何をするかは分かりにくいので死んで覚えるしかないというバランスになり死にゲー化した。とくに裏ボスや日替わりバトルの難易度が異常に高い。前者は理不尽な専用特技を持ち、後者は1ターンで最大12回行動する敵がいる。めちゃくちゃであり、裏ボスクリアまで一度も全滅しなかった人は自慢できるレベル。

戦闘ではないがグレートライダーズカップというミニゲームのバランスも崩壊している。これのSSランクの相手はインチキでプレイヤーよりもはるかに速く動けるため運ゲーである。

モンスターの数が大幅に減少

数だけならそこそこいるが色違いモンスターが異常に多い。ライドシステムの弊害だと思われるが、ハーゴンやドルマゲスといったボス格のモンスターが削除され、神獣もキングスペーディオ、JOKER、デモンスペーディオしかでない。つまり色違いのみである。ジョーカーシリーズなのに神獣が出ないのはいかんでしょ。

配合の仕様変更

モンスターの性別が廃止された。これ自体は便利なことである。しかしこれによりモンスターが生物というよりも機械のような扱いになってしまっている。今までの配合はオスとメスのお見合いといった具合だったが本作では機械による合成といった雰囲気である。シリーズとしてはやや違和感が残る。

超生配合も便利であるが、これをするとFランクのモンスターもSSランクと同等のスペックになる。前作まではアイテムが必要だったり同じモンスター同士でなければ上のランクにできなかったりしたが本作は気軽に行える。ゆえに弱いモンスターを配合して強い(ランクの高い)モンスターを生み出すという楽しみが損なわれている。

グラフィック

イルルカと比べるとグラフィックが堅苦しくなっていて柔らかさ、生物らしさをあまり感じられない。モンスターのモーションも迫力がなくなっている。呪文のエフェクトは改善されているだけにもったいない。

ライドの問題点

レジアクセルという速く移動できるモンスターが存在し、移動はこれ一択になってしまう。ジャンプ力が低く、水中を潜れない欠点はあるが他のモンスターの出番を奪っている。愛以外で他の陸上ライドを使う機会はほとんどない。

また3枠以上のモンスターはライドしてもフィールドを移動できない。なぜこのような仕様にしたのか。

まとめ

新要素や育成の簡略化自体は理解できるのだが、それが他の要素とうまくからみあっていないためシリーズとして微妙な出来になってしまった印象。ゲームバランスも大味で手放しに褒められる作品ではない。

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