(レビュー)ドラゴンテイマーサウンドスピリット 感想

ドラゴンテイマーサウンドスピリットは2007年にDSで発売されたゲーム。モンスター育成RPGのなかでもドラゴンに注力した作品。小島よしおが出演していたCMとゲームの鬼畜難易度の落差はある意味伝説的。

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評価点

多様なドラゴンと迫力あるバトル

王道を往く西洋風のドラゴンからベビー、いかにもネタっぽいドラゴンやゲテモノまで色々なドラゴンが登場し、マニアのツボを突いてくる。公式サイトに乗っている分だけでもどんなドラゴンが出るか雰囲気が分かるだろう(まぁ色違いめっちゃ多いんだけどね)。個人的に(見た目が)好きなのはオロチ。

またバトル自体もDSの作品にしてはグラフィックも頑張っている方だと思う。通常攻撃もドラゴンの種類によってかみつく、尻尾でぶん殴る、爪でひっかくなどなどドラゴンらしいアクションで動き回ってくれるのは迫力があり評価できる。大ダメージを受けると派手に吹っ飛んでいく等のこだわりも。ドラゴン好きならこの点だけでも元獲れるんじゃないかと思う。

必殺技に当たるドラゴンフォースの発動モーションもクオリティはよく、色違いが多いとはいえドラゴンのグラに関する不安は特にない。製作者がドラゴンを大切にしようとしたのはよく理解できる。

BGM

1曲1曲が短く、すぐにループしてしまう点はいただけないがそれを差し引けばかなり良曲揃いの印象。

とくに7賢竜戦は戦いの激しさと主人公たちの運命の不安定さがよくあらわされているような気がして素晴らしい。その他はゴーラトスロベチカもロシアっぽいイメージまんまな感じですき。

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問題点

終盤の難易度が異常

序盤はバランスも良いが後半になると難易度がシャレにならなくなり始める。というのもこのゲーム、最大レベルが10とかなりデフレ気味でありラスボス前ですでに最大レベルの敵ドラゴンが登場するため困ったときのレベル上げごり押しができない。そして最大レベルにしようにも戦闘のテンポが悪く経験値が少ない(一応たくさん出す敵もいるが)ためレベル上げに時間がかかる。ドラゴンフォース(必殺技)の相性が悪い敵には安定して勝てず、入場制限のあるダンジョンもあるため好きなドラゴンで戦うというよりは各戦闘で勝てるドラゴンを最大レベルにして連れてくるという展開になりがちになる。多くのドラゴンに出番を持たせるためなのかもしれないが本作はすべてのドラゴンの能力値がほぼ同じくらいなので好きなドラゴンで戦いたいという人もいるだろうし育成ゲームとしては複雑。クリア後は稼ぎが楽になるがちょっと遅いよ…。

とくに終盤のボス戦は厳しく、ラスボスはそれまでに登場したボスとの再選含め7連戦!理不尽にもほどがある強さで初見で倒せた人は自慢できる。必殺技を使われたらほぼゲームオーバーだが即死耐性がないのが救いだった。なおラスボスの護衛も普通に強い模様。子どもはクリアできんでしょ、コレは。

終盤のシナリオ

中盤くらいまでは異世界に呼び出された主人公の成長が垣間見られて王道のシナリオといった感じだが終盤から露骨に駆け足展開になる。

終盤の新しい敵はエンディング時にフォローはあるがそれを含めてもパッとせず何のために戦っているかいまいち読めないキャラばかり。物語のオチも説明不足なうえにそれをやっちゃいかんでしょという感じのやつなので消化不良感がある。

ドラゴンたちはグラフィック含め生き生きしているだけにそれを使役する人間キャラの扱いが悪目立ちしてしまった。

操作性が悪い

DSのゲームにありがちだが戦闘中や拠点での操作がタッチでしかできない。正直タッチオンリーにしなきゃいけないようなゲームのシステムではないと思うので不便な仕様と言わざるを得ない。

まとめ

中盤くらいまではいい感じなんだがいかんせん終盤の理不尽さが目立ってしまう。ただドラゴンに関してはかなり力が入っているのも事実であり、モンスター育成RPGとしてあなどれない作品なのも事実だと思う。

評価はC

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