Googleが新しく「STADIA」というゲームストリーミングサービスを発表しました。2019年サービス開始予定のSTADIAはヨーロッパ・アメリカのみのサービスで日本は含まれていません。特定の国で商品を販売しない、いわゆるおま国ですがこれからの日本のゲーム業界はどうなっていくのでしょうか。
おま国自体は想定の範囲内
正直に言うとGoogle自体日本の企業ではないのでおま国は仕方ないといった印象は受けます。Googleもサービスに自信はあると思いますがやはり何が起こるかわからない新規事業です。リスクを考えると、まずは近場を固めてから進出という慎重な姿勢を取らざるを得ないでしょう。
Google自体は世界各国で展開している企業なのでSTADIA事業が軌道に乗った後も永久に日本がサービス対象外になるということは考えにくいです。しかし日本はこういったゲーム業界の最先端から乖離しガラパゴス化しているという指摘は数えられないほどあります。中国や韓国といったアジア諸国よりもサービス開始が遅れる可能性は十分あると思います。
日本のゲームの今後は?
これに伴いゲーム業界はどうなっていくかは気になりますね。今回は日本のゲーム業界の将来を予想するために代表的な企業である任天堂とSONYについて考えてみたいと思います。
任天堂
任天堂はSTASIAの影響は大きく受けないのではないかと思います。少なくともすぐに潰れるとかシェアを奪われるとかいいた可能性は低そうです。
STADIAの対象とするのは高スペックなゲームハード・ゲーミングPCで大艦巨砲主義的でド派手なゲームをプレイすることを好むヘビーゲーマーが念頭に置かれていると思います。一方で任天堂は昔ながらの「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」といった具合にハードの性能よりも斬新な遊び方や魅力的なキャラクターに強みがある会社でライトゲーマが主な対象だと思います。ゆえにプレイヤーがそれほどかぶっていません。
STADIAがゲームハードビジネスに革命をもたらしたとしてもSTADIA自体は新興勢力ですぐさま任天堂の地位を脅かすほどの看板キャラクターを量産できるとは思えないので任天堂の牙城であるキャラクタービジネスを崩すことは至難の業でしょう。キャラクターの基盤がしっかりしている限りはSTADIAと任天堂はゲーム会社としてある種のすみわけが行われるのではないかと予想します。
SONY
SONYは任天堂とは異なりSTADIAが想定しているであろうユーザーとかなりかぶっています。SONY自体もゲームストリーミングサービスをすでに始めておりGoogleとの全面対決は避けられないでしょう。
GoogleのSTADIAは高性能でSNSとの親和性高く、対応デバイスも多いと期待を抱かせるような情報ばかりが出ています。一方でSONYも長年ゲーム業界で培ってきたブランドやユーザーの信頼といった先行者利益があります。今年か来年にはPS5が発売されるのではという情報もあり、Googleとどう対峙していくか見ものです。PS5はゲームハードは必要かどうかといった根源的な問いを含めた競争に置かれ、歴史の分岐点になることは間違いないと思います。
現状ではSTADIAの価格等の情報がないですがやはり新規事業ということもあり、SONYのブランド力に対抗できるかは不透明です。いくらサービスが良くてもプレイできるゲームのラインナップが微妙では宝の持ち腐れです。SNS連携や対応デバイスの多様性も重要ですが、高品質なゲームをSTADIAの独占でどれほど用意できるかが勝負の分かれ目になりそうです。
まとめ
STADIAの続報次第ですが現状では革命を起こせるか否かは半々といった印象です。どちらに転ぶかは分かりませんが行く末を見守っていきたいと思います。
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