(レビュー)クラッシュバンディクー4とんでもマルチバース感想 久しぶりの新作はPS4で高難易度アクション


クラッシュバンディクー4飛んでもマルチバース(以下、新4)はかつて一世を風靡したクラッシューバンディクーシリーズの16年ぶりの完全新作!!あのクラッシュの帰還を待ち望んでいた人にはたまらない本作をれびゅーしていきたい。

評価…A

スポンサーリンク

評価点

過去作をよくふまえられた作り

本作の新要素も後述するように存在するがスピンを駆使してステージの最後に進むというクラッシュシリーズの超基本的な部分は変わらず。箱をすべて壊すとダイヤが手に入るところやアクアクが1回分攻撃をかばってくれるところなども同様。この点では過去作と同じ感覚でプレイしても問題はない。

オープンワールド式でかえってプレイしにくくなっていた『5』方式ではなく1本道のマップを用いたステージ選択方式、つまり『1』がベースになっているのでとっつきにくさも消えて遊びやすいのもいい。

キャラクターたちもクラッシュサイドでは白熊のポーラ、悪役サイドはネオ・コルテックスやエヌ・ジン、ニトラス・ブリオ(前半の倒し方が『1』と同じというファンサービス?も)などがしっかり絡んでくるし意外なところではディンゴダイルの一部ステージにおけるプレイアブル化やエヌ・オキサイドの登場も。とくにディンゴは大出世と言える。

スポンサーリンク

雰囲気やキャラクターは『1』、『2』、『3』を踏襲しているが『4』や『5』がないがしろにされているかと言えばそんなことはなく『4』からはCRカプセルっぽい乗り物やロードの長さ、『5』からもコルテックスの一部ステージでのプレイヤーキャラ昇格や簡単な謎解き要素などが取り入れられている。制作者曰く『4』以降の作品とは別の世界線という設定になっているらしい。

BGMも過去作アレンジがなされているところもあり過去作ファンを大切にしようという製作者の気持ちは伝わってくる。後述する至らない点もあるが総合的には原作愛にあふれている作品と言ってよいと思う。

シリーズ最高難易度の歯ごたえあるアクション

クラッシュシリーズ自体やりごたえのある難易度でだがそのなかでも間違いなくシリーズで一番難しい作品。同じステージ内で新要素のマスクの能力を使ったアクション、別のキャラの切り替え、乗り物といった要素が目白押し。ステージの長さについても箱が500個以上配置されているステージがあると言えば過去作プレイヤーにはわかってもらえるだろう。『1』のあらしのこじょう(ゆうやけはいきょ)、カメカメジャンプ、『2』のばくそうオールナイト、『3』の発見カリブの大事件など過去作の名だたる難関ステージ、隠しステージが本作では赤子のように感じられると言っても言い過ぎではない。

またクラッシュシリーズはステージは難しい反面ボスは大したことがないやつも多かったが今作のボスはマジで強い。一部を除き途中からリトライできることを考慮しても過去作のボスより強い。全ボス負けたら最初からになっていたら投げ出していたかもしれない。

玄人御用達でそれ以外は難しくてイライラするだけかと言えばそうでもなく何回も死にまくって覚えれば上達はするしクリアした時の達成感はある。また残機無限のモダンモードもあるため初心者でもラスボス撃破までなら到達できるのではないだろうか。

全体的に初心者から上級者までよく配慮されていると言えるが問題もないわけではない(後述)。

意外とシナリオ重視?

クラッシュシリーズのシナリオはオープンワールド式の『5』を除くとあってなきようなものだったが今作はステージ内で適宜ムービーを入れることでシナリオを進行させている。一度見たものも再生されるため(スキップは可能)、若干テンポが悪くなったことは否定できないが今までにはあまり見られなかったシナリオの見せ方として特筆に値することではあると思う。

というかコルテックスのプレイアブル化しかり本作は『5』のオマージュも結構多い印象。日本では評判悪いのに海外では人気なのだろうか。

問題点

ボーナスステージがボーナスではないこと等、理不尽な点も

普通のコースも難しいがボーナスステージが異常なほど難しい。どのくらい難しいというとほぼすべてのコースが『1』の二トラス・ブリオのボーナスステージと同じレベルであるといえばファンには分かりやすいか。箱の壊し方を工夫しないとすべて破壊できない、マスクのアクションを使いこなさないとクリアできないといったことは当然のことでありボーナスの概念とはなんなのかを考えさせられる。

また『5』のように脇道に箱が配置されているということも日常茶飯事なのでパーフェクトダイヤの取得が極めて難しい。あちらはパーフェクトダイヤなかったからよかったが本作は…。この記事を書いている段階では恥ずかしながら全ステージパーフェクトには程遠い状況である。またステージが難しいうえにめちゃくちゃ長いためノーミス原則のトロフィーの取得は無理ゲーである。

あとはレールを滑るアクションはちょっとくどいかなと感じた。たくさん出るし逆走できないからパーフェクトダイヤとるときの難関になりやすいし。

あらゆる意味で洋ゲー臭が強くなったキャラ

もともと洋ゲーなのでこの点を批判するのは筋違いかもしれないが雑魚はじめキャラデザが全体的に洋ゲーっぽくなっている。むろんグラフィックが『5』までに比べると馬鹿みたいにきれいになっているという面もあるのだろうが過去作と比べるとどうしても目につく部分はある。

スポンサーリンク

また『1』ではクラッシュの恋人として登場しこれといった特殊能力も持っていないはずのタウナが『新4』ではなぜか冒険家として再登場し、エヌ・トロピーの相方としてレディー・トロピーなるキャラが登場する。レディー・トロピーは新キャラなのでまだしもタウナに関しては明らかに”そっちの人”に配慮したとしか思えないキャラ変更である。別次元のタウナとはいえ日本の過去作ファンには複雑な変更だろう。過去作大切にしている本作ですらコレって海外はいったいどうなってんだ…。その割には日本のイメージが忍者というステレオタイプまるだしなのだが。

ちなみにデザインとは関係ないがウカウカの出番がほぼなかったりコルテックス軍団も全員登場するわけではなかったりする。改心したはずのブリオが再びコルテックスの傘下になっているところなど説明不足な点もある。

まとめ

過去作以上にやりごたえがあるアクションをひっさげクラッシュが帰ってきた。ファンならニンマリできる要素も多いが知らなくても楽しめる作りにはなっている。過去作ファンもそうでない人もアクションゲームが好きな人ならだれでも楽しめる作品だと思う。

コメント