(レビュー)ポケモン不思議のダンジョン赤の救助隊 感想 シナリオの出来は本編以上!

ポケモン不思議のダンジョン赤の救助隊は2005年にゲームボーイアドバンス(GBA)で発売されたゲーム。同日にはDSで青の救助隊も発売されており、事実上の2バージョン発売だった。シナリオの出来が素晴らしい作品でした。

評価はA(名作)

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評価点

シナリオ

とにかくシナリオの出来が素晴らしい。もとは人間だった主人公がポケモンになり、救助隊として活動しながら、パートナーと親睦を深め、そして大きな事件に巻き込まれていく過程がとても丁寧に描写されている。エンディングに関しては涙なしでは見られない出来で泣きゲーといっても言い過ぎではないと思う。

あからさまなネタバレは避けるがとにかくプレイして確かめてみてほしいシナリオである。

あと、シナリオで炎上しがちなポケモン本編は本作を見習って、どうぞ。

グラフィック

第3世代までのポケモン(ジラーチとデオキシス含む)がすべて登場するが、グラフィックは手抜きすることなく全ポケモンすべて作りこまれている。クオリティは非常に高い。

とくに眠り状態のグラフィックまで用意されている点は製作者の努力が垣間見えると思う。ルビーサファイアでは眠り状態になってもグラフィックには一切変化がなかったことも考えるとかなり凝っているのが分かる。

やりこみ要素が豊富

クリア後に行けるようになるダンジョンも存在する。99階かつレベル1からのかなり鬼畜なダンジョンもある。難しすぎるため運ゲーになりがちなのはたまにきずだが、ゲームの寿命を延ばすという点ではありだろう。やりごたえを求める人に対してもアピールポイントになる。

シナリオクリアまでは本編シリーズよりは難しいが頑張ればなんとかなるレベルでありこの点では安心だろう。

全種類のポケモンを仲間にするのもやりこみ要素。伝説のポケモンも仲間にでき、プレイヤーキャラとして使うこともできる。もちろんラスボスも仲間にできる。

BGM

良曲多し。特に印象に残っているのは広場の曲と天空の塔のBGM。前者は安全な拠点のBGMとしてほのぼのしており、雰囲気にマッチしているし、後者は穏やかな曲調がシチュエーション的にかえって緊張感を出せていると思う。

その他のBGMも素晴らしいものが多く、原作と比べても劣らない出来だと言える。

問題点

一部の戦闘の仕様

基本的には本編の仕様をダンジョンシリーズにうまくまとめることができているとは思うがいくつか理不尽な仕様がある。

滅びの歌が強すぎるという点。部屋中の敵ポケモンを対象にでき、失敗する可能性も高いが成功すると3ターン後に対象を即死させてしまう。ルビサファのように控えに後退して歌のカウントをごまかすことはできないのでこれを食らうと運よく回復させる手段(アイテムなど)があるか階段のすぐ近くでなければ敗北確定。

メロメロも性別の概念がない今作では伝説ポケモン含め問答無用でかかってしまい、行動不能になる厄介な技。

特性についても原作にはないマイナス効果がつけられたものがあり、不可解な仕様である。

レベルを上げまくれば難易度の低いダンジョンは楽勝になるがレベル1からスタートのダンジョンはこれが通用せず、かなりやられやすいので人によってはイライラする可能性もある。90階とかで負けると流石に萎える…。

主人公を選べない。

ゲーム開始時にいくつかの質問がされ、その解答に基づいて主人公のポケモンが決定される。しかし、選択肢によってどのポケモンになるかのヒントは皆無で攻略情報なしで狙ったポケモンを出現させるのは非常に難しい。選ぶことができても支障はないはずであり、この仕様に関しては理解不能と言わざるを得ない。

なお仲間に関してはダンジョン内で仲間にした後、そのダンジョンを生きてクリアしないと正式に仲間になった扱いにならない。言い換えると仲間にしてもそのダンジョンで仲間が途中で倒されると強制的に別れさせられてしまう。

まとめ

ゲームバランスが若干怪しいが崩壊まではいっておらず、ポケモンシリーズの外伝としてよくできた作品。特にシナリオの完成度は高くポケモン好きには是非お勧めしたい作品。

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